話題の生薬「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」

マギヤの漢方百科

最近『冬虫夏草(とうちゅうかそう)』という名前をよく耳にする事と思います。中国の陸上選手団の活力源が冬虫夏草であった事から、ここ数年注目されてきました。

冬虫夏草はキノコの一種で、菌が冬期にセミやハチなどの幼虫に寄生し、虫体の栄養分を吸収し幼虫を枯死させ、夏期に虫体の頭部から発芽して草となるためこの名がつきました。冬虫夏草は中国の奥地、青梅(せいかい)省・四川省・チベット・雲南省など海抜四千メー トルの山陰の草原など、植物が腐食し土地が肥えている所に発生します。漢方では古くから使われ不老長寿・強精強壮の秘薬として、人参や鹿茸(ろくにょう、シカの角)などと同様に珍重されました。 

現代医学的な研究では、感染防御作用、気管支拡張、免疫力強化、更に抗腫瘍作用が認められています。

漢方的には呼吸器系の弱い方に使います。慢性の咳や喘息・呼吸困難・息切れに、又、寒さに弱くカゼを引き易い方に用います。他に体力低下によるめまい、食欲不振・寝汗や老化による下半身の衰えなどにも使います。全体的に体に精をつけて免疫力を高めます。 

この冬虫夏草配合の漢方薬として『双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)』があります。冬虫夏草の他に鹿茸や蛤蚧(ごうがい、ヤモリ)の動物生薬と人参・黄耆(おうぎ)・枸杞子(くこし)など植物生薬十一種から成っています。

参茸丸(さんじょうがん)は 滋養強壮作用に優れ、体を温めながら呼吸器系・消化器系・免疫系を整えます。従って喘息や食欲不振・貧血・冷え・老化などに使います。

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